たまには実家に帰って両親に顔を見せてやろうかと思う。しかし、田舎というのは超退屈なのだ。本の2~3冊は持ってかないと間が持たない。今回の帰省では「恋愛の基礎 (講談社文庫)」を旅の友とすることにした。
JR上野駅から宇都宮線に乗る。幸い、上野発の列車なので席は座り放題だ。さっそく「恋愛の基礎 (講談社文庫)」を取り出し、本の中に没入するが、馬鹿な子供が私の周囲で嬌声をあげている。いや、嬌声などという生やさしいものではない。
ここは動物園か?と言いたくなるほどの野放しぶりだ。親が見ていない隙に「恋愛の基礎 (講談社文庫)」の表紙の角で奴らの眉間を思いっきりヒットしてやった。
内容をもう少し誠実にタイトルに近づけてほしい
大脳生理学や動物社会学のデータなどを踏まえて、人間の恋愛、情欲と
いった感情の不思議さを説明している。たしかにロリコンやSMは動物には
存在しないですね。説明も徹底して科学的な理由による解明を目指して
好感が持てる。しかし、もとの原稿の発表場所のせいか、それらはすべて
女性から見た人間男性の情欲の異常さという視点で語られており、女性側
を解析した記述がほとんどない。いわゆるレディコミのほうが何で描写や
きついのかとか、逆に女性の官能作家ほど簡単に強姦ネタが多いのかとか、
いわゆるやおいなどなど、男性から不可解とも思える心理に関する考察が
全然ないのだ。一つ一つの考察は良いが男女双方なり、女性の二面性を
ふくめた上での考察をして書いてもらいたかったというのが
正直な感想です。

